バップジャズの代表作。
★★★★☆ 2013/1/10
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By HIRO0318 -
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ドナルド・バード、ブルーノート第三弾に当たる本作。ドナルド・バードは、スムーズなフレーズと、つややかな音色でブルーノートの数々のセッションに登場した。中でもフュエゴはバードの最高傑作との呼び声高く50年代ハード・バップ・ジャズを代表する人気盤だ。全曲彼のオリジナルでまとめられており気合が入った充実した曲ばかりである。さらにゴスペル色が強いのは牧師の子として生まれ幼い頃から黒人音楽に自然に触れていたせいではないだろうか。ジャケット・デザインもなかなか秀逸で、クール・ストラッティンとならぶジャズ喫茶必須アイテムである。彼らはまさに時代とともに登場したハード・バップの申し子なのであろう。代表作だけありアップテンポの曲もスローテンポの曲もそれぞれに味わい深いものがある。
ハード・バップ期に制作された堅実な名作の一つ
★★★☆☆ 2010/10/21
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 駄らいぐまぁ -
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コンテンポラリーに繋がるような斬新なアプローチは無いものの、アンサンブルの面では全体的に非常に堅実に作られており、正に”お手本になるような”作品である。ドナルド・バード、及びジャッキー・マクリーンのアドリブはビ・バップの伝統的なフレーズを丁寧に踏襲し、スリリングなインプロビゼーションを見せる。デューク・ピアソンの薄い感じのバッキングと、堅実なダグ・ワトキンスのベースライン、レックス・ハンプシャーの”リズムキープ重視”の堅実なドラムと、全般に、正に堅調なハード・バップの肖像を垣間見れる。コードやメロディ等、正にハードバップの典型そのものだ。その中でも「FUNKY MAMA」で見られるベースソロからのイントロ等、聞かせどころも多い。
何か飛びぬけた驚きがあるものではないが、全体的に”Jazz”を良く現している、玄人好みのシブイ作品だ。