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大坂昌彦 ジャズ ドラマー

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インタビュー:by @jazz 吉川明子


実力と人気を兼ね備え、日本ジャズ界を代表するドラマーが今、目指すもの


インタビュートップ:スーパー少年ドラマーは日本中にいるでしょ。それはなぜか?ドラムが、一番簡単な楽器だからです。ドラムとかベースっていうのはそのレベルの楽器。ただ、難しいのはその先。音楽的に何が必要であるか考えられるようにならないといけないから、メンタルの部分が難しい楽器だと思うんですよね。
(大坂昌彦)



● ドラムを始めたのは10歳からということですが?

実際に、ドラムを始めたのはもっと早いですね。本当のところ、アコースティックベースがやりたかったんです。ただ残念なことに、子供の僕にしては、コントラバスのボディーは余りにも大きすぎたのですぐ諦めました。次にフルートを吹きたいと思って、吹いてみたんだけど、鳴らなくてやめてしまった(笑)。そして、やっぱりドラムに戻ったという。それがちょうど10歳の頃ですね。



● その後、ドラム1本に絞って、バークリー音楽院に進学を決めたのですか?

大学には、ドラムを勉強するため、というより音楽そのものを学ぶために行きました。ドラムをやるのに役立つなんて特に考えずに。だから、大学時代は、ベースとピアノも演奏していました。作曲なんかにも興味がありましたね。当時は、僕も若かったし、ドラムなんか叩きゃいいと思ってましたから(笑)その時はあまりわからなかったけれど、大学での勉強はドラムの演奏に今でもすごく役立っています。
 

● 大坂さんがドラムを演奏するために、特に努力した点はありますか?

 ジャズという音楽をやるのに、技術は確かに必要ですが、そういった技術の面に関して言えば、僕の場合は中学や高校の時までにある程度までできあがっていました。それよりも、大変だったのはメンタルな部分でした。
 スキルの面でいえば、ドラムははっきりいって簡単な楽器だから(笑)スーパー少年ドラマーは日本中にいるでしょ。
 ただ、難しいのはその先で、音楽的に何が必要であるか考えられるようにならないといけないから、メンタルの部分が難しい楽器だと思うんですよね。自分が主役にはならないわけだからね。極端なことを言えばドラムとかベースっていう楽器は、商売相手がお客さんじゃない。フロントやピアニストが雇ってくれる。もちろんその先に聴衆とは必ずいるけれど。そこをわかってやっていかないと、ドラムっていうのは難しい。ドレミがないからこそ、ドレミがわかるドラマーにならないといけない。バカスカバカスカ叩いて褒められるだけじゃない。
 属に、ドレミ族とドラム族っていう呼び方があるけど、ジャズのような音楽をやる時に、ドラマーにとってドレミはまずぶち当たる壁。セッションでみんなが盛り上がるところで、ドレミがわからないと「え?なんで?」ってなっちゃうでしょ。それがあったからアメリカの大学にも行ったんだ。

● 色々な方と演奏されていますが、たくさんの方々と演奏する秘訣はありますか?

 そうですね。クライアント(プレーヤー)が求めているものに対して、あえて少しはずしたりすることかな。あんまりバランスよくやるとあの人はいいサイドマンだねって言われるだけなので。たまにはそのプレーヤーが予期せぬことをやらないといけない。クライアントが求めるものの、ちょっと上を行ったり、ちょっと下いったり。求められるものをきちんと理解しながら、オーバーにやりすぎないことが大事で、この見極めは、難しい。適度にバランスを保ちながら、ある時は天稟が崩れるくらいのことをガタンとやる。このバランス感覚が色々なプレーヤーと演奏するこつなんじゃないかなとは思います。

● 大坂さんがジャズを選んだのはなぜですか?

 もの凄く自由でしょ?特にドレミ族じゃないから(笑)なにをやったっていいし、なんでもできるというのが、まずジャズに夢中になった理由。その後、音楽的なことを学んだ上で、そこにもっと面白いもの、凄いものがあるぞって分かったのと、自分が関わることによって、ある種の化学変化がおこる楽しみが、未だに僕がジャズを続けている理由だと思う。知らない新しいものに出会って、影響を受ける楽しみもあるしね。
 
● アメリカと日本、ジャズをするうえで違うなと感じられたことはありますか?


 僕がアメリカから帰ってきた1990年代はちょうど、日本でもある種のムーブメントやリニューアルしようという動きがあったので、当時はアメリカと日本のジャズの違いというのは特に感じなかったですね。むしろ、今のほうが感じるかな。最近の日本では、CDの商品としての価値が大事にされすぎて、実力とは少し違った部分が注目を浴びてしまっているように感じます。
若かったり、ビジュアルがよくてもいいんだけど、やはり実力のあるミュージシャンをスターにして欲しいと思う。音楽には、スポーツと違って明確なスコアがないし、評論家も技術ばかりではなく、音楽のエンターテイメント性としての部分を大切にしなければいけないから、難しいところだとは思うけれど。
あえて苦言を呈するのならば、今は完全な実力主義ではない気がする。若くて才能のあるプレーヤーはたくさんいるから、彼らにきちんとスポットを当てて欲しいなと思います。アメリカは俳優でもなんでも実力勝負だからね。そういった意味で、今、アメリカと日本のジャズにギャップを感じています。

● 実力のある若手が評価されるためにどうすればいいと思いますか?

僕も、応援はしているんですよね。僕なりの形として、若くて才能のある子を、レコード会社に紹介するとか、できる限りの範囲で。僕だけじゃなくて実力のあるプレーヤーを自分のバンドに出しているミュージシャンはいます。
ミュージシャン達は、そういったことに対してフェアな精神でのぞんでいるんじゃないかな。

● 大坂さんはどういうところで若い方と出会われるのですか?

 太田剣さんや、TOKUとは、ジャムセッションで出会ったんです。それに、太田くんとやってた頃のメンバーっていうのは、ジャムセッションで知り合ったメンバーだった。だから、今でもジャムセッションに来てくれる若い人たちでいい人がいれば、是非、年齢に関係なく一緒にやりたいと思います。いい人がいればね(笑)
いいものは、若かろうが年をとっていようが、いいですからね。そういう面も考慮すると、ジャムセッションをやっている意味はあるな、と僕は思います。この間もバークリーで勉強してるという22歳の若い男の子と会う機会がありまして、演奏が凄くうまくて。そういう出会いも楽しみの一つですよね。

これからの抱負やヴィジョンをお聞かせください。
 この間、小曽根真さんの新譜を聞かせてもらったんだけど、「ああ これなら 世界に出ても恥ずかしくないクオリティーだな」というくらい素晴らしい出来だったんだよね。だから、僕自身もそうなりたいですね。世界に発信したい!といえるほど世界は甘くはないと思いますが、世界に出しても恥ずかしくない音楽をある程度ストイックにやっていきたいと思っています。そういうものを、今はライブで実践していけたらなと思っています。

● ジャズドラムを演奏するファンへ何かアドバイスはありますか?

音楽そのものをいかに理解するかが大事です。ピアノやベース、トランペットなどそれぞれの楽器を理解すると、ジャズがもっと楽しくなる。好きこそ物の上手なれで、もっともっと好きになって、楽しくなって、うまくなる。そのためにも、ドラムだけを聞くのではなく、音楽全体をぜひ理解して欲しいなと思います。



● 最後に、日本音楽家協会主催の8/29「サマージャズレヴォリューション」に向けての意気込みや、お客様に向けてひとことお願いします。


ヴォーカリストとして僕も大好きなグレース・マーヤさんや、グローバルに活躍している山中千尋さんなどが参加されていて、かなりの実力派メンバーが集まっているので、その中で恥ずかしくない演奏をしたいと思っています。


インタビュー @ 御茶の水 NARU

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