永遠の輝きを持つ名盤!
★★★★☆ 2013/1/11
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By いその -
レビューをすべて見る
ジャケットを見れば曲が脳裏によみがえる、それほどの超有名な名盤。ドラッグのやりすぎにより、わずか31歳の若さで他界したピアニスト、ソニー・クラークの代表作。50年代のファンキーなムードをたたえながらもどこか、知的で複雑な要素を持ったアルバム。Cool Struttin'というタイトルとジャケットのおしゃれなセンス、テーマは心を熱くさせる。参加メンバーも最高でアート・ファーマー(tp)、ジャッキー・マックリーン(as)というフロントラインも、哀愁とファンキー、知性など複合的なムードを引き出すことに貢献している。また、P・チェンバース(b)、F・J・ジョーンズ(ds)といえば当時のマイルスのリズム陣。後乗りのビートで全体をぐいぐい引っ張り、フロントラインを煽っている。60年代から80年代のジャズシーンの中で、ソニー・クラークがどのような演奏をしていたか、聞いてみたいと思うのは僕だけではないだろう。だが、短い時間に生き急ぐようにして吹き込まれたクラークのキラ星のような作品の生命は永遠の輝きを放ち続けるに違いない。