ウエザーリポートの最高傑作
★★★★★ 2011/2/6
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ウチノサトシ -
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ウエザーリポトは結成時からマイルスバンド出身者のウエインショーター、ジョーザビヌルを擁し、その高い音楽性、コレクティブインプロビゼィション(集団即興演奏)などから注目のバンドでしたが
難解な内容から今ひとつ人気が出なかったのも事実。だが、このアルバムの前作「black market]とこのアルバム[heavy weather]そのすぐ後のライブアルバム「8:30」は、クオリティーはそのままにメロディーのすばらしさ、ポップな曲、パフォーマンスの高さなど、まさに開花の瞬間をバンドメンバーと同時体験したかのように感じたリスナーが少なくないと思われます。今、新たに聴いたリスナーがあのころの感覚を追体験出来る事を願うばかりです。
これぞ、クロス・オーヴァーの原点!聴かずして、クロス・オーヴァーを語るなかれ!
★★★★☆ 2010/10/18
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 駄らいぐまぁ -
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ジャコ・パストリアスというベーシスト。もう彼に対する賞賛の言葉は出尽くしてしまったかもしれない、それでも人は彼を賞賛するほかない程の偉大なアーティストだ。それは彼のソロ「ジャコ・パストリアスの肖像」を始めとする様々な作品全てに言える賛辞だが、この歴史的な、一つのグループでの活動で、それぞれのメンバーと強力なケミストリーを生じながらも作り上げられたこの作品には、今ある音楽への強固な基礎を作り上げた、という思いも感じられる。
元々はジョー・ザビヌルという、これまた強力な存在感を持つアーティストを中心としたバンドであったが、このアルバムではジャコを迎え、最強メンバー同士の才能による鍔迫り合いを交え、最高のものを作り上げた。結果的にはその”鍔迫り合い”が、以降の確執を生んだことは想像に難くないが...
ポップで印象的なメロディと、広大なハーモニーで強烈な印象をアピールする「Birdland」、ベースメロディの美しさを最大限に引き出した「お前のしるし」アクティブで強力なグルーブで押し捲る「十代の町」と、誰もが言葉を失う名曲、名演の連続に、新たな創作者達は「どうしてもここを通過せざるを得ない」ことを認めることだろう。