驚異の新人「曽根麻央」さん インタビュー
児山紀芳氏が「小曽根真、上原ひろみに続く逸材」と大絶賛!
海外の権威ある賞を受賞され、現在大注目を浴びている
トランぺッター、ピアニスト、作編曲家である曽根麻央さん。
二枚組みデビューアルバムについてインタビューをさせていただきました。
曽根麻央さんのプロフィール
トランペッター、ピアニスト、作曲家。また、トランペットとピアノの同時演奏という独特なスタイルでも知られている。
1991年生まれの曽根は、幼少期よりピアノを始め、8歳でトランペットを手にし、9歳で地元・流山市周辺での音楽活動をスタートさせる。18歳で日本を代表するドラマー猪俣猛グループに参加し、同年バークリー音楽大学より全額奨学金を授与され渡米。2016年には同大学の修士(Master)課程の第1期生として首席(summa cum laude)で卒業。在学中にはタイガー大越、ショーン・ジョーンズ、ハル・クルック等に師事。同時に、グラミー賞受賞ピアニスト、ダニーロ・ペレスの設立した教育機関、グローバル・ジャズ・インスティチュートに在籍し、ダニーロ・ペレス、ジョー・ロバーノ、ジョン・パティトゥッチ、テリ・リン・キャリントン等に師事、また彼らと共演。
ニューポート、モントレー、モントリオール、トロント、ドミニカ共和国等の国際的なジャズ・フェスティバルに出演。2016年にはバークリー音楽大学とニューポート・ジャズフェスティバルの主催で開催された「第一回ニューポート・ジャズ・ワークショップ」で金管楽器とアンサンブルの講師を務めた。
2017年には自己のバンドを率いてニューヨークのブルーノートやワシントンDCのブルース・アレイ等、アメリカを代表する老舗ジャズクラブに出演。2018年『インフィニット・クリーチャー(英:Infinite Creature)』でメジャー・デビュー。
曽根は国際的に権威ある機関より名誉ある賞を数々受賞している。2014年度フィラデルフィアでの『国際トランペット協会ジャズ・コンペティション』で1位優勝、同年ロサンゼルスで行われたジャズで最も厳格な大会『国際セロニアス・モンク・ジャズ・コンペティション』にて13人のファイナリストとして世界中の応募者の中から選出、2015年『流山市ふるさとづくり功労賞』受賞、2016年アムステルダム『"Keep An Eye" 国際ジャズアワード』にて1位優勝等、今後の活躍が期待されるマルチ・アーティストである。
音楽歴に関して
ピアノとトランペットを選ばれたきっかけはなんでしょうか?
最初はピアノはやっていたんですが、ある日ルイアームストロングの声を聞いて衝撃を受けました。そして彼が実はトランぺッターなんだと知って小学校二年生のクリスマスに親にトランペットをねだったんです。
すると親はプラスチックのマウスピースを僕にくれて、「1週間でこれの音でたら買ってあげる」と言いました。
そうしたら意外とパッて音でたんですよね。それでヤマハさんのステューデントモデルを買ってもらいました。
プロフィールにバークリー大学の修士(Master)課程の第1期生として首席(summa cum laude)で卒業とありますが、具体的にどのようなことを学ばれていたのでしょうか?
もともとバークリーには在籍していたのですが、バークリーの中には
グローバルジャズインスティテュートというジャズの専門学校のような場所があります。
そこのマスターが開校するということで第一期生になりました。
毎週トップクラスのアーティストが先生として来てくださって
演奏技術はもちろん、想像力をきたえることや音楽での社会貢献の重要性など様々なことを学びました。
他にも音楽教育、ミュージックビジネス、録音技術など色々なクラスがあって刺激をたくさんもらえましたね。
二枚組デビューアルバムについて
なぜいきなり二枚組で出そうと思われたのですか?
僕にはつながりが深いバンドが2つあってどちらも
今の自分の表現をするうえで欠かせない存在なんです。
そこでレコード会社と相談してCDも二枚組することに決めました。
スタジオの使い方もある程度知識があったので
僕がレコーディングの仕切りをして
セルフプロデュースという形にさせていただきました。
どちらのCDにも共通してるのはナチュラルなサウンドですね。
マイクやアンプもヴィンテージな機材をフル活用しているので
普通のマイクより倍音も多く太いサウンドだと思います。
1枚目はアコースティック寄り、2枚目はエレクロトニック寄りなので
そこの違いも楽しんでいただけたらなと思います。
色んな音楽の要素が入っていますね。
それは僕のテーマですね。
ミックスカルチャーというか、聞きなれない音を入れて
新しいコンビネーションを作ったり
人の予想を裏切っていきたいという思いがあります。
僕は有り難いことに色々な国に行くことが多かったので
そこで現地の熱気を感じたり
ストリートの音楽からアイデアをもらったりして
自分の音楽にも取り入れていくことが多いですね。
そして僕はやはり日本で生まれて日本で育ってきたので
日本のフィーリングを音楽にも入れていってます。
これからも色々な音楽を聞いて、融合していきたいですね。
楽器についてお伺いしたいのですが。
ヤマハのYTR-9335NYSというモデルを使っています。
もともと僕の師匠であるタイガー大越さんが使っていらして
それを見て僕も同じのが欲しいと言ったんです(笑)。
真面目に練習していれば良く反応してくれるし、
練習を怠っていればそれなりの反応しかしてくれない(笑)。
自分を映し出す鏡のようなとても良い楽器です。
―本日はありがとうございました。
(2018年4月4日 都内某所にて)