ヤマハ Custom Z ソプラノサクソフォン ・ テナートロンボーン 新商品発表会&披露ライブレポート!
2011年10月、ヤマハが管楽器新商品を発表!
多くのジャズプレイヤーたちに愛されたヤマハ往年の名器 YSS-62 の再来ともいうべきソプラノサクソフォン YSS-82Z / YSS-82ZR 、さらに、YSL-697Z の後継となるテナートロンボーン YSL-897Z を発売!
2011年10月8日(土)、勝田一樹氏(sax)、池田雅明氏(tb)をゲストに迎え、老舗ライブハウス 「Blues Alley Japan」 にて行われた新商品説明会、そして披露ライブのレポートをお届けします!
カスタムZ ソプラノサクソフォン YSS-82Z / YSS-82ZR 新発売!
2002年、ヤマハがジャズ向け楽器として発売をスタートさせた “カスタム Z シリーズ” 。
アルトサクソフォンとテナーサクソフォンの 82Zシリーズ の発売以降、長年待ち望まれていたソプラノサクソフォンが、ついに同シリーズに初登場!
1980年代に製造され、ウェイン・ショーターなど多くの著名ジャズプレイヤーたちにも愛された、ヤマハ往年の名器ともいわれるソプラノサクソフォン YSS-62 は、生産中止から長い年月を経てなお、現在でも評価が高く、復活を願う声が多い、世界的に大変人気のモデル。
今回その YSS-62 を越える楽器を!という強い思いのもとに、 YSS-82Z / YSS-82ZR が開発された。
YSS-62 のコンセプトを基に、数十台の試作品、8年もの開発期間を経て、ヤマハの最新技術と著名アーティストとのコラボによりついに完成!
2011年10月13日、82Zシリーズ発売から9年目にして、ソプラノからテナーまで、フラッグシップモデルのラインアップが完成となった。
ストレートネックの YSS-82Z と、カーブドネックの YSS-82ZR との2種類。
“カスタム Z シリーズ” は、カラーバリエーションが豊富だが、このモデルも同様。
ゴールドラッカー、シルバープレート、アンラッカー、ブラックラッカー、ゴールドプレートの5種類対応となっている。
YSS-82Z / YSS-82ZR 4つの特徴
最大の特徴ともいえるのが、「ネックの先端からベルの先まで完全一体式」であること。
完全一体式は、おそらく主要なメーカーではヤマハだけの仕様であるといえ、これにより自由な吹奏感が得られるとのこと。
次に、今回の開発の肝である「管体のテーパーおよび音孔サイズと配置の新規設計」。
きつめ(末広がり)のテーパーにすることにより、飛躍的に表現力の幅が広がった。
また、適度な抵抗感をもたせるために、吹き込みパイプを採用している。
さらに、「高い操作性を持つキイメカニズム」。人間工学に基づきデザイン、レイアウトされたメカニズムを採用。
持ちやすさだけでなく、高い操作性を持っているとのこと。
そして、最後までプレイヤーと詰めた部分という 「ジャズに適した音程&吹奏感」。
ルーズリップ、ファットリップといった奏法を用いるジャズプレイヤーには音程がとりやすい傾向を持つ設計となっている。
<勝田一樹氏による試奏>
まずは、YSS-82Z (一体式ネック) と YSS-875EX (分割式ネック) の試奏。
「YSS-82Z (一体式ネック)は、ナチュラルで、ストレスなく音が前へ出て行く印象。
ソプラノサックスという楽器に対しては、音程に対して相当シビアに考えるものですが、
ヤマハの伝統的なジャストピッチを目指して作った楽器だなということがよくわかりますね。
80年代に発売していた YSS-62 をずっと使っていたのですが、今回この楽器に移行するときには
違う性質の楽器を吹くという印象はなく、ストレスなく移行できましたね。」
「YSS-875EX (分割式ネック) は、クラシックを演奏される方がよく使われていますよね。
音に重みがあり、腹を据えて前に飛んでいくような感じですね。
吹奏感も YSS-82Z よりも抵抗感が強めなので、より大きい音が出る気がします。
音色の響きは、まろやかだが、こもっていない、ブライトないい音ですね。」
次に、YSS-82ZR (カーブドネック) と YSS-82Z (ストレートネック) の試奏。
「基本的にはストレートネックが好きなのですが、カーブドネックもいいですね!
ネックが曲がっていて抵抗感があるから、ハードに吹きやすい。あまり軽すぎると音がすっぽぬけてしまうので。」
「YSS-82Z (ストレートネック)は、これまでずっとストレートを使ってきたので吹きやすいですね。YSS-82ZR に比べてこちらの方が音のエッジが立っている感じがしますね。」
「YSS-82Z がブライトな感じに対し、YSS-82ZR は若干マイルド。ジャストピッチを目指したい人は YSS-82ZR の方がとり易いかもしれませんね。」
カスタムZ ソプラノサクソフォン YSS-82Z
カスタムZ ソプラノサクソフォン YSS-82ZR
カスタムZ テナートロンボーン YSL-897Z 新発売!
ロサンゼルスに本拠地を置くスタジオミュージシャンであるアンディ・マーティン氏を開発協力プレイヤーに迎えた、イエローブラス製 7インチ半ベル 採用の 「カスタムZ」 テナートロンボーン。YSL-697Z の後継モデルであり、世界的に評価の高い YSL-891Z と同じ仕様を踏襲。
YSL-697Z を YSL-897Z にバージョンアップするにあたり、「音の芯がしっかりしている」、「細かいフレーズがはっきり聴こえる」 という2点を重点的に開発したという。
主な特徴は、スムーズな吹奏感を重視するため 「共付け一枚取りのベル」 に設計し、主管抜差については 「リバーススタイル」 を採用。
また、バランサーは、“ Z ” をモチーフにした斬新なデザイン。材質は真鍮でゴールドラッカー仕上げ。コインでまわすことができ、重さも、従来モデルとの比較から導き出した108グラムに設計するなどの工夫が見られる。
そして、YSL-897Z の一番のポイントは、YSL-697Z の特徴であったタイトな吹奏感をもたらす狭いクリアランス設定から、スタンダードなクリアランス設定に変更したこと。これにより、スムーズなスライドアクションが可能になった。
そして、スライドロック部分をかつてないほど大きなサイズにし、右手で持つ支柱5の部分をパイプ取りではなく 「削り出し」 にしたことにより、タイトな吹奏感を実現させている。
また、「Z1」「Z2」タイプという個性の異なる2つの交換式マウスパイプを採用。
「Z1」は、トロンボーン界ではかなり全長が短いマウスパイプとなっており、YSL-891Z 付属の「NYタイプ」と比較すると、長さにかなりの違いがある。
<池田雅明氏による試奏>
まずは、「Z1」 と 「Z2」 の違いについて。
「吹奏感は、「Z2」の方が抵抗がありますね。細く長いテーパーで、広がる時間が長くとってあるため、
音がバッと広がる感じで、真ん中に寄せられるような印象があります。フォルティシモで吹いた時は、「Z1」の方が音のクリアさや、ギラッとした感じが引き出されると思います。YSL-891Z にはなかった短さなので、「Z1」を使うと、特に YSL-891Z との違いが感じられると思います。」
ベルの大きさ 「7インチ半」 と 「8インチ」 の違いについて。YSL-891Z (8インチ)を試奏。
「YSL-891Z は、YSL-897Z に比べて息が随分楽に入る感じですね。
大きな違いといえば、これまで太管を吹いていた方が細管に持ち替えた時には、8インチの方が違和感が少なく吹きやすいと思いますね。それにもう少しブライトネスやエッジが欲しい方が7インチ半を試されると思うのですが、今はどちらが主流ということはないと思いますね。」
さらに、8インチ同士の違いについて。中川英二郎氏モデルの YSL-895EN を試奏。
「YSL-895EN は、とても個性的ですね。音が丸く明るくも出せて、相当バッと吹いてもギラットした感じが出にくい。
マイクにのる感じは均一で素晴らしく、YAMAHAのトロンボーンの中では特に柔らかさを追求できる楽器という気がします。
このモデルのみバランサーがないので、他のモデルに比べると明らかに前に重心がいく特性がありますね。
クラシックもジャズも両方吹きたいという方には非常にバランスがとれた名器だと思います。」
YSL-891Z と同様に、1本で2つのタイプの楽器に変身させられる2種類のマウスパイプ。
程よい抵抗感があり、優れたレスポンスと、パワフルで力強いサウンドが特徴の「Z1」。ストレートでスムーズな吹奏感で、暖かく、色彩感のあるサウンドが特徴の「Z2」。演奏シーンや好みによって選択するとよいだろう。
カスタムZ テナートロンボーン YSL-897Z
Z EXPRESS NIGHT 2011 ライブ
勝田一樹 × 池田雅明 with KK JAM
新商品発表後は、新発売記念イベントとして、ソプラノサクソフォン YSS-82Z と、テナートロンボーン YSL-897Z を存分に堪能できるライブコンサートが開催されました。
日本を代表するFUSIONグループ『DIMENSION』の勝田一樹氏(sax)、屈指のエレクトーン・プレイヤーであり稀代のメロディメーカー窪田宏氏(key)、国内外のトップミュージシャンとの数々のセッションなどで活躍の石川雅春氏(dr)の3氏による夢のユニット「KK JAM」に、さらに池田雅明氏(tb)が加わった豪華なスペシャルユニット!

サックス&トロンボーンという、めずらしいアンサンブルにも期待が高まる中、超パワフルなフュージョンサウンドでスタートしたライブは、終始会場を驚きと興奮で圧倒させる素晴らしいものでした!
おふたりの軽快なトークも盛り上がり、新商品の魅力を最大限に引き出したパワフルなステージに、大きな歓声と拍手が送られました。
★ Z-EXPRESS
2011年夏、ヤマハが新たに立ち上げたWEBサイト 「 Z EXPRESS 」。 ジャズ、ポップスなど、様々なバンド系のシーンで活躍する管楽器「 Z系楽器 」に関する情報をいち早く紹介しています!
ヤマハ公式サイトのレポートは こちら から